環境の保全と森林資源の有効活用を考える

「森林の破壊、地球温暖化、種多様性の維持…」皆さんがよく耳にする言葉だと思います。今日、私たちにとって、自然環境の保全とリサイクル型の資源利用が、将来への重要な課題となってきています。こうした課題に答えるため、多様な森林の育成・利用、またより良い自然・生活環境の保全をめざした総合的な教育・研究を行っているのが森林科学科です。

森林科学科では、自然科学と社会科学の両分野を基礎に、学内での講義や実験に加えて、広大な研究林を活用した野外実習により、森林とその生産物の利用について学んでいきます。森林と人間社会との調和のとれたあり方について考えています。

チェック!

  • 森林科学科は下記の9分野から構成されています。

  • 持続可能な森林の育成・保全と、持続可能な社会構築へ向けての森林資源の利用を柱に据えています。

  • 森林を「理解する」「守り、育てる」「生かす」「支える」研究が分子レベルから生態系レベルまでの広範なスケールで展開されています。

  • 世界に誇る70,000haの大面積を有する研究林を使った実習や研究が継続中です。

学科スケジュール

本学の森林科学科は日本で最も伝統のある森林科学科です。自由と自立を掲げ、森林に分け入り自らの力で学ぶことを大切にしています。2年生の後期からは、北方生物圏フィールド科学センター研究林での実習がスタート。夏の苫小牧研究林実習や冬の雨龍研究林で行われる登山実習など、本学科ならではの実習が用意されています。

1年生全学教育、年度末に学科を決める

2年生 森林科学科に進学基礎科目・選択科目・実験科目を履修

3年生選択科目・実験科目を履修前期で研究室を決め、後期から配属

4年生卒業研究・卒業論文を書く


進学・就職

  • 約5割の学生が大学院に進学します。

  • 中央官庁(農林水産省林野庁・環境省・国土交通省)、都道府県、市町村などの公務員も多数輩出。

  • 貿易会社やコンサルタント・パルプ、・製紙・化学・製薬・木材・楽器・住宅・緑化などに関する企業、農林中央金庫、教員、報道機関、海外協力事業団など、一次産業から三次産業に渡って卒業生が活躍しています。

卒業後の進路

平成26 年度(35 名)

【就職先】
農林水産省、国土交通省、神奈川県庁、パシフィックコンサルタンツ

【他大学進学】
北大環境科学院、東京大学大学院、京都大学大学院

平成25 年度(39 名)

【就職先】
林野庁、北海道庁、香川県庁、ファーム冨田、森林総合研究所、ホクト産業、ミサワホーム

【他大学進学】
北大環境科学院、東京大学大学院、京都大学大学院

平成24 年度(36 名)

【就職先】
福島県庁、王子木材、LIXIL

【他大学進学】
北大文学研究科、北大環境科学院、北大公共政策大学院、東北大学大学院、岩手大学大学院


卒業生の声


学科での学び

  • 造林学
    Silviculture and Forest Ecology

    多様な森林と樹種が成長する際の特性、更新過程・生産機構を学び、森林や樹木に対する理解を深めます。激変する高CO2や窒素沈着などの生産環境に適応した多様な森林の造成や育林技術の体系化と、森林内の生物間相互作用に注目した森林の保護を構築していきます。

    キーワード: 森林資源,資源利用と環境
  • 森林化学
    Forest Chemistry

    木質バイオマスの構成成分が樹木内で合成され、最後に自然界で分解されるまでの間に、様々な現象が起きています。我々は、有機化学、高分子化学、分析化学などの手法を駆使して、これらの現象を分子レベルで解明すると共に、木質バイオマスの構成や高次構造を精緻に模倣したモデルを開発して、個々の構成成分の機能(役割)解明も行います。さらに、資源循環型社会の構築を目指し、木質バイオマスの効率的な利活用法について学びます。

    キーワード: バイオマス利用,高分子
  • 森林資源生物学
    Forest Resource Biology

    森林性きのこの生態と利用、樹木の落ち葉や枯れ枝・幹の分解のメカニズムと森の養分循環、樹病の原因となる菌類の特性と防除、樹木と共生する菌根の働きや根圏での生物と物理環境の相互作用システムなど、マクロスケールとミクロスケールを統合した森林生物群集を理解し、きのこの栽培技術の改良・開発をはじめとして多様な資源生物利用技術について学びます。

    更新初期に外生菌根を形成するウラムラサキ
    キーワード: 資源利用と環境,植物と微生物の関係
  • 森林生態系管理学
    Forest Ecosystem Management

    森林や河川は、木材資源や水資源を私たちに提供してくれます。同時に、森林や河川には多種多様な生物が生息しています。私たちは、森林や河川と人間のかかわり、そして森林や河川の生物について研究しています。これにより、森林や河川の「生物多様性のゆりかご」としての機能を保ちながら、いかに木材資源や水資源を利用していくかを明らかにしたいと考えています。

    森林や河川、湿地などから構成されるランドスケープがもつ様々な構造と機能を明らかにし、地域の固有性を尊重した生物相の保全や再生、資源の利用に関する研究を行います。
    キーワード: 人間活動と環境資源,土地利用と景観
  • 流域砂防学
    Earth Surface Processes and Land Management

    社会に役立つ人材を養成することを目的として、地圏・水圏・生物圏からなる流域の 保全手法を理解し、森林衰退に伴う地表浸食・水源枯渇・自然災害の解明、治山治 水・砂漠緑化・森林復元などの保全技術について学びます。

    キーワード: 自然災害と国土保全,水資源
  • 森林政策学
    Forest Policy

    森林と人間社会との関係で生じる社会・経済現象を把握し、森林の保全と利用に関わる政策のありかたについて学びます。

    キーワード: 森林資源,農村・山村・漁村社会
  • 樹木生物学
    Woody Plant Biology

    有用な森林資源である樹木を賢く、有効に利用するための基礎として、樹木の形成と環境適応機構を樹木個体、組織、細胞、分子、遺伝子レベルで重点的に学びます。また、木材の基本構造や樹種識別、性質、機能についても理解を深めます。

    キーワード: 木材と住環境,森林資源
  • 木材工学
    Timber Engineering

    森林の主要な生産物である木材の利用に関し、建築物や家具等の材料としての木材や木質材料の強度評価を基礎として、これらに関連する加工技術、部材・接合部・構造物の設計手法や性能評価について学びます。樹木そのものも対象としており、暴風に対する抵抗性の評価や材質育種についても理解を深めます。

    キーワード: 森林資源,木材と住環境
  • 木質生命化学
    Wood Chemistry and Chemical Biology

    樹木や草本類、それらと共生するキノコや微生物は、医薬品・機能性食品などに利用できる有機化合物を生産します。有用な有機化合物の探索・有機合成を行い、動物細胞内での作用の仕組みを解析することを通して、人類にとって役に立つ分子の創製と生命科学研究への貢献を目指します。狭い意味での木材化学に限らず、社会で求められる高度な有機化学や細胞生物学を修得できます。

    キーワード: 森林資源,生物の有機化合物