「木材利用が環境にいい」”目からウロコ”の新事実に感動

北海道大学農学部への志望動機

高校時代は生物の授業が大好きで、特に遺伝子の仕組みに興味を持っていたため、遺伝子操作がしたいという遊び心で農学を志しました。そして「農学といえばクラーク博士=北大でしょう!」というインスピレーションで北大へ。

森林科学科への進学理由

“よく遊んだ”ので、当初考えていた応用生命科学科に行けるかどうかの微妙な成績でした。第二志望をどうしようかと初めて他学科を見渡したときに「森林科学って社会的に大事そうな研究分野だな」と第一志望に変更。「森林の役割の奥深さ」に惹かれました。

ここでよかった!今の仕事につながる研究内容

「森林伐採=環境破壊」が一般常識だった時代に育ちましたので「木材利用が環境にいい」ということを知ったときは”目からウロコ”でした。実学を重視して木材工学分野に進み、「自分も設計してみたい!」との思いから卒業論文テーマは木質ラーメンに決定、木造住宅の耐震性に係る基本思想や構造設計の基礎を学びました。卒業後は教授に背中を押してもらって京都大学生存圏研究所に進学し、さらに知識を深めました。

林産試験場での仕事内容

木質構造専門の研究職として北海道の木材産業の発展に貢献しています。北海道産のカラマツ、トドマツを建築や土木構造物等に用いる場合の構造特性について調査・分析し、接合部や耐力壁といった構造要素の開発を技術面でサポートしています。また、生物劣化による木質構造の強度低下に関する研究に取り組んでいます。

これから進学する皆様へ

進路決定は大いに悩み、いろいろな人とディスカッションしましょう。最優先すべきは面白さの「質」と「量」です。大手だからとか、給与がいいからといって、面白くない仕事や研究は長続きしません。ワクワク、ゾクゾクするような面白さを感じられる分野に出会うまで新しい人と会話しましょう。


部材特性や構造特性を得るための強度試験は実大サイズが基本。曲げ試験1つにしても、想定通りに壊れない時の”なぜ?”を考える時が一番面白い