雄大な北海道の森の中、未知なる菌類の世界に魅せられて

北海道大学農学部への志望動機

学生時代にワンダーフォーゲル部だった両親の影響で子供のころから夏休みはキャンプざんまいで、愛読書は「ファーブル昆虫記」。自分は北海道で生態学者になるんだと信じて育ち、その夢に少しでも近づくには北大農学部以外の選択肢はありませんでした。

森林科学科への進学理由

未知なる菌類の世界に魅了されました!森の中の調査で出会うキノコたちの姿のなんと奇妙奇天烈なこと。「分解」という他の生物にはできないプロセスを担い、陸上植物のほとんどと共生関係を結ぶ重要なポジションにいるのに全く注目されない日陰者。そこに大きな魅力を感じ、菌類の世界をさらに深く知りたいと思いました。

ここでよかった!今の仕事につながる研究内容

自分の身の丈が一瞬わからなくなるほど雄大な北海道のフィールドの中で、気の置けない仲間と昼は調査に明け暮れ、夜は飲み明かした日々は、私の一生の宝物です。論文執筆のため、仮説・実験・検証という過程を自らのスケジュール管理で実行したこと、研究の結果を第三者に伝える形にまとめ上げた経験は今の仕事でも非常に役立っています。自分で論文の主題を選べた森林学科だったからこそ、情熱をもって楽しんで学べたのだと思います。

林野庁での仕事内容(育児休業に入るまでの内容です)

林野庁は国民の財産である国有林を管理する組織で、森林官は国有林の末端担当者、いわば”お山の駐在さん”にあたります。パトロールによる現状把握から不法投棄や違法伐採の取り締まり、人工林の管理・調査・造林作業の現場監督、環境教育等のイベント開催、地元住民や行政の方達との振興など仕事は実に多岐にわたります。

これから進学する皆様へ

自分が魅力的と感じたものへ飛びこめるよう、アンテナを高く張り、いつでも飛びこめる身軽さを身につけて下さい。信じたところに道はできる! というより、信じたところに道を作る!


今は育児休業中の平田さん。親子で森歩きをしたり、愛娘の歩美ちゃんにせがまれてキノコ図鑑を読むことも。さすが親子!