環境の為のテクノロジー~現在から未来への農業~

人類が土地を耕し、種を播き、収穫するといった一連の作物生産技術を身につけてからすでに5千年以上の年月が経ちました。しかし、生産性の向上だけを目指した大量の化学肥料投入、地下水の汲み上げは、世界各地で深刻な環境破壊を引き起こしています。無秩序に生産を続けていけば当然のように生産性は低下し、草木一本も生えない荒れ果てた土地を将来に残すことになります。

地球環境の悪化が叫ばれている今、将来を見据えた農業を行う必要性が出てきました。自然生態系と調和しながら持続的な生産を行うために、環境負荷のない農業を理工学的な見地から研究するのが農業工学(生物環境工学)です。

*平成24年4月1日より学科名が変わります。これにともない、平成24年度の入学者が25年度春に学科移行した場合、「生物環境工学科」の学生となります。平成23年度までの入学者は24年春に学科移行しても「生物環境工学科」の学生として変わりません。

チェック!

  • 生物環境工学科は下記の9分野から構成されています。

  • 自然生態系と調和しながら持続的な生産を行うために、環境負荷の少ない農業を理工学的見地から研究します。

  • 農業の生産現場で必要とされる農業機械など、一連の農作業プラス食品加工の現場に密着した研究が行われています。

学科スケジュール

本学科では、「環境に大きな負荷を与えない農業」、「自然と調和する持続的な食料生産」、「地域環境の整備と保全」、「農業生産のICT化」、「食の安全・安心」などに関する幅広い教育・研究を実践しています。3年目で研究室に配属された後はさらに専門性を高める講義を受講し、4年目にそれらを生かして卒論研究に取り組みます。

1年生全学教育、年度末に学科を決める

2年生生物環境工学に進学基礎科目・選択科目・実験科目を履修

4月

学科オリエンテーション、学科新歓

10月

研修旅行(道内)、研究室紹介

2月

研究室分属意向調査

3年生前期から研究室に所属、選択科目・実験科目を履修

4月

研究室分属、学科新歓

7月

ソフトボール大会

8月

学外実習(インターンシップなど)

2月

卒業生を送る会、卒論発表会

4年生卒業研究・卒業論文を書く

4月

卒論決定、学科新歓

7月

ソフトボール大会

8月

大学院入試

2月

卒論発表会、卒業生を送る会

3月

卒業式


進学・就職

  • 約3分の2の学生が大学院に進学します。

  • 就職者中に占める公務員(行政・研究職)の割合は以前から大きく、国家公務員(農林水産省、国土交通省等)および地方公務員が日本のみならず、世界のフィールドで活躍中です。

  • ついで民間企業(地域計画コンサルタント、建設会社、農業機械・建設機械・自動車会社、食品会社など)、農業団体(全農・ホクレン)、教員(大学・高校)、その他。

卒業後の進路

平成26 年度(34 名)

【就職先】
農林水産省、北海道庁、豊田市役所、クボタ、セイコーマート、ホクレン、野村証券

【他大学進学】
北大国際メディア観光学院、京都大学大学院、海外大学院

平成25 年度(33 名)

【就職先】
北海道庁、釧路市役所、クボタ、SMBC日興証券、日鉄日立システムエンジニアリング

【他大学進学】
東京大学大学院、京都大学大学院

平成24 年度(31 名)

【就職先】
農林水産省、岩手県庁、日高町役場、ゼンリン、カルビー、コマツ、就農

【他大学進学】
東京大学大学院、京都大学大学院


卒業生の声


学科での学び

  • 農業土木学
    Land Improvement and Management

    主な研究課題:灌漑排水、水資源管理、土地利用の変遷と 評価、農村地域の水環境保全と水質浄化、農村の多面的機 能の評価、農地と地域生態系の地理空間情報解析、泥炭地 の利用・保全と修復

    キーワード:
  • 生態環境物理学
    Agricultural and Environmental Physics

    農林地、河川・湖沼・湿原、農業施設等における様々なスケールでの気象・生態環境のフィールドセンシングにより、それらの物理特性・生体機能・資源量を考究し、生態系保全、環境計画、農業生産の安定性向上に貢献する。

    森林跡地(苫小牧)におけるCO2交換量の観測風景
    キーワード: 農業気象学,生態系保全
  • 土壌保全学
    Soil Conservation

    人類と地球上の多くの生命が、土壌をめぐる循環の輪の中で活動している。しかし、近代文明は、地球規模の環境破壊をもたらし、人類の営みが、命を育む農地や土壌を傷つけ、水と大気の環境を悪化させている。人類がこれからも豊かな自然の恵みを受けていけるように、土壌をめぐる循環の輪を、健全な状態に維持保全する必要がある。土壌保全学では、その基礎となる学問を学び、土壌を物理学的視点から科学するとともに、作物生育に良好な土壌環境の保全整備に関する研究や、土壌・水・大気環境対策に関する研究を行っている。

    キーワード: 土壌と農耕地の管理,資源利用と環境
  • ビークルロボティクス
    Vehicle Robotics

    日本農業は労働力不足が深刻化しており、農業生産の軽労化・省力化技術の開発は、わが国農業を持続的に発展させる上で必要です。IT、リモートセンシング、ロボットなどのイノベーションは、国際的にも注目されており、次世代の食糧生産技術として大きく期待されています。

    ビークルロボティクスでは、ほ場環境や食糧生産に関わるさまざまな問題を、ビークル(Vehicle)を軸に解決することに取り組みます。ビークルには地上を移動する車両(Ground Vehicle)、 空中を移動する飛行体(Aerial Vehicle)、水上を移動するボート(Surface Vehicle)、そして宇宙空間を移動する人工衛星(Satellite Vehicle)があります。Vehiclesを利活用した、持続的かつ高度に進化した食生産システムの構築について学びます。

    キーワード: 農業ロボット,フィールド情報
  • 食品加工工学
    Agricultural and Food Process Engineering

    農産物は収穫された後、調製・加工・貯蔵・輸送などの様々なプロセスを経て、食品として消費者に届けられます。これらのプロセスは高品質で安全な食べ物を安定して消費者に供給するために必要不可欠であり、食料の生産供給の最終プロセスとして今後ますます重要性を増していくでしょう。これらのプロセスでは、品質や安全性とともに、食品加工の高次化、食品加工プロセスでの消費エネルギー低減などが社会から求められています。食品加工工学では、収穫後の農産物から食卓の食品に至るまでの幅広いポストハーベストテクノロジーを学び、農産物や食品の新しい調製・加工・貯蔵・輸送技術の開発、非加熱および加熱殺菌法、非破壊計測技術を応用した農畜産物および食品の品質評価法、未利用資源を活用した新規の食品各種食品加工プロセス、包装資材の開発などに取り組みます。

    キーワード: 加工・食品,資源利用と環境
  • 循環農業システム工学
    Agricutural Bio-System Engineering

    主な研究課題:作物生産、エネルギー作物、バイオマス、生物系廃棄物、マテリアル利用、バイオリファイナリー、農業機械、農作業

    キーワード:
  • 生物生産応用工学
    Applied Bioproduction Engineering

    高い食料自給率を可能とする持続的農業を構築するために、生物生産および加工技術に利用される電気・電子技術や情報システムを用いた各種センシングシステム、情報通信システムの開発が行われています。低コストで生産性の高い生産技術開発、食料の安全性の確保、環境と調和した生産活動実現のためには、生物生産の情報化は必要不可欠な要因です。生物生産応用工学では、工学的技術を応用した各種センサの開発や、センシングシステムを用いた様々な環境情報の検出など、生物生産に関わる計測技術の開発とその応用手法を深く学びます。

    キーワード:
  • 生物環境情報学
    Bio-environmental Informatics

    宇宙開発の進展や新技術の開発によって得られるようになった人工衛星や航空機で観測した多様なデータを用いて,新しい視点から地表や大気の環境をとらえる。各地域で起きている環境の異変(温暖化に起因する各種変化や砂漠化等)を探るために,物質の分光学的性質や必要な情報処理を学び,リモートセンシング手法を用いて生物環境の評価を行う基礎を身につけ,人類と生物が共存するための空間の創造を貢献する。

    キーワード:
  • 陸域生態系モデリング
    Terrestrial Ecosystem Modeling

    主な研究課題:森林や草原などの陸域生態系と気候変動の間の関係を、コンピューターシミュレーションによって解明

    キーワード: