農学院環境フロンティアコースの浪江日和さん(土壌学研究室 博士課程1年)が国際シンポジウムHybrid International Symposium on Organic Rice Farming in East and Southeast Asian Countries: Techniques and EffectsにてThe Best Presenter Awardを受賞

 2023年3月2~4日に山形で開催された国際シンポジウムHybrid International Symposium on Organic Rice Farming in East and Southeast Asian Countries: Techniques and Effectsにおいて、農学院環境フロンティアコースの浪江日和さん(土壌学研究室 博士課程1年)がThe Best Presenter Awardを受賞しました。

発表演題:
「Evaluation of the effects of multiple intertillage weeding during flooding period on rice, ebullition and diffusion pathways of CH4 and N2O」

〇Hiyori Namie・Kasane Shimada・Yo Toma・Munehide Ishiguro・Hatano Ryusuke

水稲栽培の湛水期に実施される中耕除草がメタンと亜酸化窒素に与える影響をイネ・気泡・拡散経路に分類し検証しました。その結果、湛水期間のメタンは主にイネを介して排出されました。気泡経路でのメタンは浅水による水管理がメタン酸化を促進し、発生を抑制する可能性を示しました。亜酸化窒素はわずかに気泡と拡散経路から排出され、イネ根圏付近で消費されました。中耕除草は拡散経路でのメタンと亜酸化窒素の間にトレードオフの関係を生じさせましたが、総GHG排出量を経路別に比較したところ、中耕除草は総GHG排出量の削減に貢献していない可能性が示されました。主なGHG排出源はイネ経路のメタンであり、全体の90%以上を占めていました。これはイネ経路のメタン排出抑制がGHG削減に最も効果的であることを示しました。

浪江日和さん