理念

開拓精神を持った世界人の養成

北海道大学は農学部から始まり、その源流は1876(明治9)年に創立された札幌農学校にあります。札幌農学校の設立精神は当時の世界の新天地に求められ、マサチューセッツ農科大学学長だったクラーク博士が外国人教師団とともに招かれました。クラーク博士らは実験、実証を尊び、今日の応用科学へとつながる実学主義と英語による全人教育を行い、北大農学部の基礎を作りました。

現在、北大農学部は、7学科56分野からなる我が国の農学教育研究の一大拠点へと発展しました。日本、アジアさらには世界の農学分野をリードする数多くの指導者や研究者のみならず、傑出した企業人や文化人を輩出してきました。広大な自然に恵まれた北海道は、教育研究のためだけでなく、若者の自己研鑚のためにも、かけがえのない大地です。ここでは開拓者精神(フロンティアスピリット)によって築かれた私たちの先輩の壮大な足跡をたどることができます。

今や人類は21世紀を迎え、地球環境、エネルギー、食料、水資源などグローバルな生存基盤の持続的確保が重要課題となっています。農学は応用科学からさらには総合先端科学に発展し、これらの人類生存基盤にかかわる諸問題を解決する鍵を握っています。農学校第二期生の新渡戸稲造博士は、われ太平洋の架け橋たらん、と言いました。21世紀を担う若者の皆さん、大志を抱き、世界の架け橋となるために、北大農学部の門を叩いてください。

組織図