第43回時計台サロン イグ・ノーベル賞受賞記念講演会を道新ホールで開催

 世の中を笑わせ、考えさせる世紀の「イグ・ノーベル賞」(2017年度生物学部門)を、吉澤和徳准教授(昆虫体系学研究室、専門:昆虫分類学)が受賞されました。これを記念して札幌市民の皆様への公開講座として講演会(演題:オスメス逆転昆虫!〜トリカへチャタテ〜)が4月24日(火)、札幌市中央区の道新ホールにて開かれました。会場には350人の市民が詰めかけ、最後まで熱心に耳を傾けました。司会に鈴木舞さん(FM北海道Air-G’パーソナリティー)、小林国之准教授(地域連携経済学)をお招きして、やさしく、楽しく、正気で「性器」が熱く語られました。吉澤准教授によると「性器逆転昆虫の発見はとても大きな驚きで、多くの科学誌や一般的なメディアで速報されたほか、ドイツの18禁大人向けサイトでも紹介され、ついには今回の受賞に繋がった」とのことです。

 本講演会は18:00開場、18:30開演、20:30終演で進められ、前座の30分間、北大農学部、北大マルシェならびにあぐり大学・親子講座(北大農学部、北海道新聞社編集局主催)の紹介DVDが上映されました。前座の締めとして、「吉澤准教授はアロハシャツで登壇するか、もしくはジャージ姿か」と問いが聴衆に投げかけられ、ジャージ姿の吉澤准教授が登壇され、和やかな雰囲気の中、本題が始まりました。

 イグ・ノーベル賞とは?、なぜ昆虫学者になったかの先生の生い立ち、チャタテ虫の紹介、世界に散らばる極数名しかいないチャタテ虫研究者、トリカへチャタテの生息地とその生態、研究の苦労話をスライドと動画を交えて市民の方々に理解してもらえるよう講演がなされました。本講演会により北大農学部で行われている研究の一端を市民の皆様にご紹介出来たものと思われます。吉澤准教授らのグループの発見により、「ペニスはオスが有するもの」の定義が過去のものと葬り去られ、なぜ逆転してしまったのか、進化の過程はいかなるものであったかを探求する新領域が見出されました。また、「どうしてこのような役に立たないような、立つような地道な基礎研究が必要か」の問いに明快な解答が示され、これからの科学研究推進への貴重な方向づけがなされました。

 講演会終盤は会場からの質問に吉澤准教授が自ら解答されました。数件の質問があり、高校生からの質問もありました。講演会の締めとして、横田篤農学研究院長による閉会の挨拶があり無事終了することができました。

 本講演会は北大農学部ならびに北海道新聞社編集局主催の札幌市民向けの公開講座、時計台サロンの拡大版であり、札幌農学同窓会にも主催に加わっていただいたものです。当日はスタッフとして北大農学部の教員、事務職員の他、同窓会理事、道職員の方々にも加わっていただきました。また、北海道、札幌国際プラザの後援を賜りました。ここに御礼申し上げます。

講演を行う吉澤和徳准教授(右)と司会の鈴木舞フリーアナウンサー、小林国之准教授(左)

 

講演を行う吉澤和徳准教授

 

横田研究院長による挨拶