農学院生命フロンティアコース修士課程1年の福田 優希さん(生態化学生物学研究室)、近藤 杏南さん(食品機能化学研究室)、修士課程2年の安永 匠さん(食品機能化学研究室)が2026年度日本農芸化学会東北・北海道支部合同支部大会にて学生優秀発表賞を受賞

2026年10月3日〜10月4日に東北大学(宮城県仙台市)で開催された2026年度日本農芸化学会東北・北海道支部合同支部大会において、農学院生命フロンティアコース修士課程1年の福田 優希さん(生態化学生物学研究室)、近藤 杏南さん(食品機能化学研究室)、修士課程2年の安永 匠さん(食品機能化学研究室)学生優秀発表賞を受賞しました。

受賞に係る発表演題と概要は以下のとおりです。

 

発表演題:

「スルホクリック反応を利用したザナミビル群の抗鳥インフルエンザ薬探索」

福田 優希¹、千葉 順哉²、畑中 保丸³、橋本 誠⁴、村井 勇太⁴(1.北海道大学大学院農学院、2.富山大学,学術研究部薬学・和漢系、3.富山大学事務局、4.北海道大学大学院農学研究院)

発表概要:

高病原性鳥インフルエンザは希少鳥類や哺乳動物にも感染し、早急な対策が求められているが、有効な抗鳥インフルエンザ薬は存在しません。そこで本研究では、既存の抗ヒトインフルエンザ薬ザナミビルを基盤とした新規抗鳥インフルエンザ薬候補の創製を目指しました。ザナミビルのC1位カルボキシ基をアシルスルホンアミドへ変換する合成経路を構築し、スルホクリック反応を用いて4種類の新規誘導体を合成することに成功しました。これらの化合物は、新たな抗鳥インフルエンザ薬候補として期待されます。

 

発表演題:

「ケルセチンとその配糖体におけるin vitroにおけるGLP-1分泌とin vivoにおける血糖上昇抑制作用の検討」

近藤 杏南¹、比良 徹²(1.北海道大学大学院農学院、2.北海道大学大学院農学研究院)

発表概要:

ポリフェノールの一種であるケルセチンおよびその配糖体には、血糖上昇抑制作用ならびに消化管ホルモンGlucagon like peptide-1 (GLP-1)分泌を促進することがそれぞれ報告されているが、それらのin vitro、in vivoにおける構造活性相関は明らかではありません。本研究は、培養細胞でのGLP-1分泌促進、動物での血糖上昇抑制について、ケルセチンおよびその関連化合物の構造活性相関を明らかにしたものです。

 

発表演題:

「テストステロン量増加食品の摂取による雌性マウスの性ホルモン量への影響」

安永 匠¹、 足立 悠輔¹, 加藤 英介², 稲垣 洋介³(1.北海道大学大学院農学院、2.北海道大学大学院農学研究院、 3.(株)日本薬業)

発表概要:

テストステロンは、男性ホルモンとして知られていますが、女性でも心身の健康維持に重要な働きを担っています。本発表では、男性更年期障害に対する対策食品として開発した「ステロンパワーミックス®(SPM)」を雌性マウスに投与し、その効果を検証した結果を報告しました。SPMは卵巣でのステロイドホルモン生合成機能を高め、テストステロンやエストラジオール分泌能力を高めることを見出し、女性に対しても有用な機能性食品となる可能性を示しました。

 

日本農芸化学会は、農芸化学分野の基礎及び応用研究の進歩を図り、それを通じて科学、技術、文化の発展に寄与することにより人類の福祉の向上に資することを目的として、1924年に設立された学術団体です。バイオサイエンス・バイオテクノロジーを中心とする多彩な領域の研究者、技術者、学生、団体等によって構成されます。

「農芸化学」とは、一般にはちょっと耳なれないことばかもしれません。農芸化学は、生命、食糧、環境の3つのキーワードに代表されるような、「化学と生物」に関連したことがらを基礎から応用まではば広く研究する学問分野です。このような学問が共通の研究・教育分野としてここまで大きく発展したのは諸外国 には類がありません。

東北・合同支部大会は、4年に一度、北海道支部、東北支部にて交互に開催される合同支部大会です。

<参考>

日本農芸化学会ホームページ

https://www.jsbba.or.jp/

            受賞した福田 優希 さん、近藤 杏南さんと安永 匠さん