農学院生命フロンティアコース畜牧体系学研究室の羽多野里佳さん(修士課程1年)が日本草地学会第80回発表会において優秀若手発表者賞を受賞

 2024年9月26~28日に帯広市とかちプラザで開催された日本草地学会第80回発表会において、農学院生命フロンティアコース畜牧体系学研究室の羽多野里佳さん(修士課程1年)が「優秀若手発表者賞」を受賞しました。

 日本草地学会は、草地農業の発展に寄与するため、草地および飼料作物に関する学術の進歩と知識の普及をはかることを目的としています。

 受賞した発表演題と内容は以下のとおりです。

「乳牛放牧地の利用年数が糞の分解および糞周囲の牧草再生量に及ぼす影響」
○羽多野里佳1・呉 成真1・三谷朋弘1・河合正人2・上田宏一郎1 (1北大院農・2北大FSC)
羽多野さんは持続的な放牧地利用のため利用年数に伴う土壌微生物、有機物分解および牧草再生の変化の関連性について研究を行っています。土壌微生物は放牧地の糞や牧草枯死物を分解し、牧草の無機養分吸収に寄与すると知られています。糞周囲の同心円区画内の牧草再生と土壌中無機養分を経時的に測定した結果、糞周囲10センチ区画までの牧草再生量が高かったです。経年数の長い放牧地では、土壌微生物数が多く糞分解および糞からの栄養供給が多いことが予測されたが、大きな差はありませんでした。これにより、牧草再生における牛糞由来養分の波及効果は狭い範囲で限定される可能性が示されました。

 

受賞した羽多野里佳さん(左)