農学院農学専攻生命フロンティアコースの石井滉久さん、家代岡広海さん、岸奈々子さんが日本農芸化学会2022年度北海道・東北支部合同支部会にて優秀発表賞を受賞

 2022年9月20日、21日に北海道大学水産学部にて開催された公益社団法人日本農芸化学会 2022年度北海道支部・東北支部合同支部会において、農学院農学専攻生命フロンティアコースの石井 滉久さん (修士課程2年、生物有機化学研究室)、家代岡 広海さん (修士課程1年、食品機能化学研究室) 、岸 奈々子さん (修士課程2年、生物有機化学研究室)の3名がそれぞれ優秀発表賞を受賞しました。

発表演題:
「抽だい抑制化合物の農業展開に関する生物有機化学的研究」
〇石井滉久、志鎌駿平、荻原毅、北岡直樹、松浦英幸(北大院・農)
「抽だい」はダイコンの品質低下を引き起こす現象です。本発表では、抽だい抑制化合物の安価な合成手法の開発と、圃場のダイコンに対する本化合物の抽だい抑制効果を報告しました。

「甜茶からのステロイドホルモン分泌促進活性成分の探索および作用機構解析」
〇家代岡広海1、長世智明1、寺田直志1、稲垣洋介2、加藤英介11北大院・農、2㈱日本薬業)
この研究では、甜茶がステロイドホルモンの分泌を促進させることを見つけ、その効果を担う成分と作用機構について明らかにしました。 ステロイドホルモンの減少は更年期障害や老化に関わるため、こうした健康問題に対する対策食品への活用が期待できます。

「Galactolipid類であるArabidopsideの定量分析法の確立」
〇岸奈々子、北岡直樹、松浦英幸(北大院・農)
植物は傷害や虫害を受けた際に植物ホルモンのジャスモン酸(JA)を生合成して防御します。本研究ではこれまで提唱されていたJA生合成経路とは異なる経路に存在する中間体を定量する方法を確立し、新経路の解析を可能にしました。

 日本農芸化学会は、農芸化学分野の基礎及び応用研究の進歩を図り、それを通じて科学、技術、文化の発展に寄与することにより人類の福祉の向上に資することを目的として、1924年に設立された学術団体です。4年毎に開催される北海道支部・東北支部合同支部会が2022年は函館で開催されました。優秀発表賞は、優れた一般講演を行った発表者に授与される賞です。

公益財団法人 日本農芸化学会北海道支部ウェブサイト:
http://hokkaido.jsbba.or.jp/

受賞した石井さん(左)、岸さん(中央)、家代岡さん(右)