農学院生産フロンティアコース博士後期課程3年の金 純伊さん(作物生理学研究室)が菌根研究会2025年大会(JCOM2025)にて学生ポスター発表賞優秀賞を受賞
2025-12-17
2025年11月29日〜30日に信州大学松本キャンパスで開催された菌根研究会2025年大会(JCOM2025)において、農学院生産フロンティアコース博士後期課程3年の金 純伊さん(作物生理学研究室)が学生ポスター発表賞優秀賞を受賞し、賞状を授与されました。
受賞に係る発表演題と発表概要は以下のとおりです。
発表演題:レブンアツモリソウ菌根菌の継代培養菌株を用いた宿主転写応答の比較解析
金純伊1、神原昂太2、藤野介延1、志村華子1(1 北大院農学院、 2 東大院農学生命科学研究科)
発表概要:
遺伝的に同一と想定されるが菌根相互作用の安定性が異なるラン菌根菌の継代培養株2系統をレブンアツモリソウ幼植物体にそれぞれ感染させ、接種から2または4週間後の組織を材料にRNA-seqを行いました。2系統の菌根菌を接種したレブンアツモリソウ組織では、防御応答や糖など養分輸送に関わる遺伝子の発現量に違いがみられ、また、菌根形成の時間的推移にも違いが観察されました。RNA-seqの結果から、リン酸シグナル伝達、防御応答および物質輸送関連遺伝子の継続的な発現がペロトン形成を伴う菌根相互作用の維持に重要であることが示唆されました。
菌根研究会は、菌根研究の発展と普及を図るとともに、菌根研究者相互の交流を深めることを目的に、平成3年に設立されました。毎年1回程度、菌根研究会大会を開催し、最新の研究成果の発表や意見交換を行っています。また、海外から来日された研究者の講演会や、ワークショップ等も開催しています。2025年大会から、学生によるポスター発表から最優秀・優秀賞が設立され、「研究内容」、「ポスターのみやすさ・出来栄え」、「発表技術・質疑応答」の項目で高評価を受けた3名の学生が受賞しました。
