農学院生命フロンティアコース修士課程1年の山川佳乃さん(生物化学研究室)らが日本応用糖質科学会2025年度大会にてポスター賞を受賞
2025-09-11
2025年9月3日~4日に岡山コンベンションセンター(岡山市)にて開催された日本応用糖質科学会2025年度大会において、農学院生命フロンティアコース修士課程1年の山川佳乃さん(生物化学研究室)らがポスター賞を受賞しました。
発表演題:
「ATP再生反応を用いたショ糖からのManβ1-4Glcの合成」
山川 佳乃1、泉 しずく1、太田 智也2、佐分利 亘2、森 春英2
(1北海道大学大学院農学院、2北海道大学大学院農学研究院)
発表概要:
Manβ1-4Glcはマンノオリゴ糖様の機能性が期待される糖質であり、Manβ1-4Glcホスホリラーゼによりα-マンノース1-リン酸とグルコースから合成できます。本研究では、キナーゼによるマンノースのリン酸化(α-マンノース1-リン酸の合成)、Manβ1-4GlcホスホリラーゼによるManβ1-4Glc合成反応、ならびにキナーゼ基質ATPの再生を組み合わせた効率的なワンポット合成経路を開発しました。ADPのリン酸化によるATPの生成では、ショ糖の加リン酸分解により生じるα-グルコース1-リン酸からのリン酸基を利用することで、高価なリン酸基供給源を利用しない実用的な合成法を提案しました。
日本応用糖質科学会は、澱粉を始めとする各種糖質の科学および関連する酵素科学の進歩を図り、科学・技術ならびに関連産業の振興に寄与することを目的としています。1952年に澱粉工業学会として発足し、1972年に日本澱粉学会、1993年に日本応用糖質科学会と改称し現在に至っています。ポスター賞は、優れた発表をした若手研究者を代表としたグループに贈られる賞です。
