農学院環境フロンティアコース窪田愼太郎さん(林産製造学研究室)と筒井路実さん(樹木生物学研究室)が日本木材学会北海道支部 第56回研究発表会 (2024年11月13日)で第21回北の木材科学賞を受賞
日本木材学会北海道支部 第56回研究発表会 (2024年11月13日開催) において、農学院環境フロンティアコース修士課程2年の窪田愼太郎さん(林産製造学研究室)と筒井路実さん(樹木生物学研究室)が第21回北の木材科学賞を受賞しました。
発表題目
北海道産アミガサタケ属菌の栽培に向けた検討
〇窪田愼太郎, 幸田圭一, 玉井裕(北大院農)
カラマツ冬芽の組織構造と氷晶分布の関連性について
◯筒井路実, 伊藤利章, 渡邊陽子, 佐野雄三, 荒川圭太 (北大院農)
窪田さんの発表では、優秀な食用菌である北海道産アミガサタケ属菌の室内栽培化を目指し、道内において収集した82の菌株の遺伝的解析によって交配型や系統を調べて菌株を絞り込み、さらに培養試験や栽培試験などで屋内栽培に向けた種々の条件検討を行ったところ、子実体形成の前兆である分生子形成や原基形成に至ったことが示されました。
筒井さんの発表では、氷点下温度の環境で特徴的な氷晶分布を示すカラマツの冬芽において、冬芽が成熟する期間に組織構造が発達することに伴って細胞外氷晶の分布が大きく変化することや器官外凍結の能力が向上することを示し、冬芽の組織構造と凍結抵抗性の関連性を示しました。
なお、日本木材学会北海道支部は、木材をはじめとする林産物に関する学術および科学技術の振興を図ると共に、北海道地区における木材工業の発展に貢献することを目的として設立された支部組織です。北海道支部が授与する北の木材科学賞は、優れた研究発表(口頭発表)を参加者の投票で選ぶもので、今年度は同率一位の2名が選ばれました。
日本木材学会北海道支部ウェブサイト:http://lab.agr.hokudai.ac.jp/wrsh/
日本木材学会ウェブサイト:https://www.jwrs.org
