2023年
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第64回時計台サロン「農学部に聞いてみよう」開催

 北海道大学農学部・農学院・農学研究院では、札幌市時計台(正式名:旧札幌農学校演武場)において、時計台サロンを開催しています。
 札幌農学校演武場は、札幌農学校初代教頭クラーク博士が発案し、2代教頭ウィリアム・ホイラーが基本構想図を作り、開拓使工業局安田喜幸が設計監督した木造建築で、ここから新渡戸稲造、内村鑑三をはじめ多くの卒業生が旅立ちました。

 札幌農学校は現在の北大農学部です。私たちが受け継いできた札幌農学校の伝統をふたたび現在に甦らせるべく、その精神を受け継いだ著名な卒業生や現役の教育・研究者の講演を、広く市民の皆さんに公開することにしました。
 現在は、200万都市札幌の真ん中に位置する時計台です。北海道大学に脈々と流れる精神を感じとっていただき、21世紀の未来を考える場としたいと考えております。

 第64回として、8月23日(水)18時から『時計台サロン「農学部に聞いてみよう」』を札幌市時計台ホールで開催いたします。事前の申し込みは不要で、入場無料です。
 ぜひ皆様お誘い合わせのうえご参加ください。

 なお、次回以降についても、このホームページでご案内いたしますので、どうぞご参照ください。

第64回テーマ「火山泥流」

 火山活動に起因して発生する火山泥流は、火山を抱える地域にとっては大きな脅威の一つです。1926年に十勝岳の火山活動による急激な融雪により発生した火山泥流(大正泥流と呼ばれている)は、美瑛町、上富良野町を泥と流木の海と化して甚大な被害をもたらし、144名もの犠牲者を出しました。この災害は、我が国の代表的な土砂災害事例として記録されており、その被害の状況やその後の復旧・復興の困難さは、旭川市出身の小説家である三浦綾子の作品、「泥流地帯」にも詳細に描写されております。北海道は、十勝岳、樽前山や有珠山、駒ヶ岳等、全国的に見ても活発な火山が多く存在し、今後とも火山泥流による被害が懸念されております。効果的な減災のためには、自助・共助・公助の連携システムの構築と共に、一般人への啓蒙よる減災意識の向上がまず必要です。
 まず、山田氏が、火山泥流の発生実態や減災のための様々な対策を解説し、次いで、南里氏が、1926年の十勝岳の大正泥流の実態と教訓とすべき点等について自身の大正泥流についての研究成果をもとに解説します。

講義1 「実態と効果的な減災」
北海道大学農学研究院教授 山田 孝

講義2 「十勝岳の大正泥流」
北海道空知総合振興局副局長 南里 智之

司会:北海道大学大学院農学研究院 教授 山田 孝

ご興味のある方は是非ご参加ください!
※内容は多少変更になる可能性がございます。