2023年
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第62回時計台サロン「農学部に聞いてみよう」開催

 北海道大学農学部・農学院・農学研究院では、札幌市時計台(正式名:旧札幌農学校演武場)において、時計台サロンを開催しています。
 札幌農学校演武場は、札幌農学校初代教頭クラーク博士が発案し、2代教頭ウィリアム・ホイラーが基本構想図を作り、開拓使工業局安田喜幸が設計監督した木造建築で、ここから新渡戸稲造、内村鑑三をはじめ多くの卒業生が旅立ちました。

 札幌農学校は現在の北大農学部です。私たちが受け継いできた札幌農学校の伝統をふたたび現在に甦らせるべく、その精神を受け継いだ著名な卒業生や現役の教育・研究者の講演を、広く市民の皆さんに公開することにしました。
 現在は、200万都市札幌の真ん中に位置する時計台です。北海道大学に脈々と流れる精神を感じとっていただき、21世紀の未来を考える場としたいと考えております。

 第62回として、4月18日(火)18時から『時計台サロン「農学部に聞いてみよう」』を時計台会場及びオンライン(Zoom)でハイブリッド開催いたしますので、ご興味のある方は是非ご参加ください。入場・視聴無料で、オンライン参加のみ申込みフォームから事前申込みが必要です。なお、時計台会場・オンラインともに人数に上限がございますので、以下をご確認ください。

【直接会場参加の場合】
・入場無料、申込不要です。新型コロナウィルス感染拡大防止のため、先着70名とさせていただきます。

【オンライン(Zoom)参加の場合】
・申込み期限:4月16日(日)まで
・視聴は無料、先着500名までとさせていただきます。以下のフォームより事前にお申し込みください。
 https://forms.gle/oRPLpykSPaAtaKim6

 なお、次回以降についても、このホームページでご案内いたしますので、どうぞご参照ください。

第62回テーマ「湿原に沼落ち~知れば知るほど湿原にはまる?~」

 100年前(大正時代)の北海道には約18万haの湿原が広がっていましたが、現在では7万ha以下にまで減りました。湿原では土地が水に浸かった状態で長い時間をかけて独自の生態系が成立し、またそのような特殊な環境にある湿原生態系は気候変動の影響を大きく受けます。本企画では、北海道に残された湿原にある貴重な植物や動物とその環境について紹介し今後の気候変動の影響や保全について考えます。また、今では米どころとなっている石狩空知地域はかつては湿原が広がっていました。日本の食料を作るために開発したかつての湿原、泥炭地は困難な歴史を経て現在の広大な農業地帯へと変わりました。その様な開発の歴史を再確認し、未来の食料生産に泥炭地の果たす役割を考えます。

講義1 「北海道の湿原-今と未来-」
北海道大学植物園園長 冨士田 裕子

 全国の現存湿地の約9割が集中する北海道。悠久の時を経て形成された湿原の景観は、多くの人々を魅了します。それらの湿原をご紹介するとともに、湿原がおかれた現状や保全の課題、未来について、皆さんとお話ししたいと思います。

講義2 「篠津泥炭地域開発の歴史」
北海道大学名誉教授 長澤 徹明

 明治時代以来の篠津地域開発の歴史を概観し、画期となる戦後の大事業を紹介します。当時の社会的要請に基づく篠津泥炭地開発事業は、豊穣な農村景観形成に貢献しましたが、同時に、泥炭地特有の課題を抱えているとの認識を皆さんと共有したいと思います。

司会:北海道大学大学院農学研究院 教授 当真 要

ご興味のある方は是非ご参加ください!
※内容は多少変更になる可能性がございます。