2023年
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第61回時計台サロン「農学部に聞いてみよう」開催

 北海道大学農学部・農学院・農学研究院では、札幌市時計台(正式名:旧札幌農学校演武場)において、時計台サロンを開催しています。
 札幌農学校演武場は、札幌農学校初代教頭クラーク博士が発案し、2代教頭ウィリアム・ホイラーが基本構想図を作り、開拓使工業局安田喜幸が設計監督した木造建築で、ここから新渡戸稲造、内村鑑三をはじめ多くの卒業生が旅立ちました。

 札幌農学校は現在の北大農学部です。私たちが受け継いできた札幌農学校の伝統をふたたび現在に甦らせるべく、その精神を受け継いだ著名な卒業生や現役の教育・研究者の講演を、広く市民の皆さんに公開することにしました。
 現在は、200万都市札幌の真ん中に位置する時計台です。北海道大学に脈々と流れる精神を感じとっていただき、21世紀の未来を考える場としたいと考えております。

 第61回として、2月14日(火)18時から『時計台サロン「農学部に聞いてみよう」』を時計台会場及びオンライン(Zoom)でハイブリッド開催いたしますので、ご興味のある方は是非ご参加ください。入場・視聴無料で、オンライン参加のみ申込みフォームから事前申込みが必要です。なお、時計台会場・オンラインともに人数に上限がございますので、以下をご確認ください。

【直接会場参加の場合】
・入場無料、申込不要です。新型コロナウィルス感染拡大防止のため、先着70名とさせていただきます。

【オンライン(Zoom)参加の場合】
・申込み期限:2月12日(日)まで
・視聴は無料、先着500名までとさせていただきます。以下のフォームより事前にお申し込みください。
 https://forms.gle/xLjMzTdHsH1RttPH8

 なお、次回以降についても、このホームページでご案内いたしますので、どうぞご参照ください。

第61回テーマ「お米ヒストリー」(おコメ企画第2弾)

 今や全国的にも高い評価を受けている北海道米。この美味しさに至るまでには長い品種改良の歴史がありました。この企画では、人類がイネの栽培を始めた1万年前から、現在の北海道米にたどり着くまでの道のりを紹介し、北海道米の将来について考える機会にしたいと思います。

講義1 「イネの祖先をめぐる熱帯アジアの旅」
北海道大学大学院農学研究院准教授 小出 陽平

 イネは熱帯アジア原産の作物です。東南アジアなどに行くと、水田や水路の脇な ど、あちこちにイネの祖先種とされる「野生イネ」を見つけることができます。 野生イネは、日本で栽培されているイネとどこが異なるのでしょうか?この講演では、知られざる野生イネの生態を紹介し、イネの祖先がイネになるまでの人類との長い歴史を解説したいと思います。

講義2 「北海道米品種育成 過去から現在、未来」
農研機構北海道農業研究センター上級研究員 松葉 修一

 北海道は道外と比べて気温が低く、イネの栽培適期が短いなど、イネの栽培にとっては不利な地域です。しかし、これまでに新品種の育成や栽培技術の改良によって、日本有数の良食味で多収の米どころとなりました。明治初期に現在の北広島市島松で中山久蔵氏が道央地域で初めて水稲(「赤毛」)の栽培に成功してから、現在の主力品種「ななつぼし」や「ゆめぴりか」が育成された現在までの約150年の概要と、現在の課題、そして最新の技術を取り入れた未来の品種育成について紹介します。

司会:北海道大学大学院農学研究院 准教授 小野寺 康之

ご興味のある方は是非ご参加ください!
※内容は多少変更になる可能性がございます。