第42回 あぐり大学「真冬に草や木は凍(こお)る?」を開催

 農学部において、11月16日(土)にあぐり大学を開催しました。あぐり大学は、北海道大学農学部と北海道新聞編集局が2014年度から一緒に行っている連続親子講座で、「食と農」について、頭と体を使って学ぶ体験的講座です(農学同窓会後援)。農学部の複数の学科から、学生もスタッフとして参加しています。

 第42回となる今回は、「真冬に草や木は凍(こお)る?」のタイトルで、荒川 圭太(あらかわ・けいた)准教授(樹木生物学)にあぐり博士をご担当いただきました。

 札幌の冬は長くて、とても寒いです。草や木は、きびしい冬をどのように過ごしているのでしょうか。長い冬の間、草や木はクマのように冬眠するのでしょうか。水が凍るくらい寒くなったら、木や草も凍ってしまうのでしょうか。

 今回は、初めに植物の「休眠」についてあぐり博士に解説していただきました。続いて、植物が寒い冬を越すための「技」を理解するために、①水が凍るということ、②植物の中の水の様子、③真冬に植物の中の水がどうなるのか、について実験とクイズを交えながら解説していただきました。実験ではティッシュ、風船、コマツナなど身近なものを液体窒素を使って凍らせ、どのようなことが起こるのかを、参加者親子に目で見て、手で触って、体験してもらいました。あぐり博士による最後の解説では、植物の細胞が凍る速度や温度でどのように違うのか、少し難しい内容にも踏み込み、植物が冬を生き延びる「技」について説明していただきました。

 参加者ほとんどが、休憩時間を忘れて何度も実験にチャレンジし大変楽しんでいただけた様子でした。

 

あぐり博士(荒川准教授)の説明を聞く子どもたち
液体窒素(-196℃)で風船が凍る様子を観察する子どもたち