第一次産業が抱える課題の解決を目指して

北海道大学農学部への志望動機

当時環境問題に興味があり、関係性がありそうな農学部へ進学したいと漠然と考えていました。農学部のある大学を調べていくうちに「せっかく農学を学ぶのならば広い大地で」と思い、北大を志望しました。

農業経済学科への進学理由

大学へ入学した頃から雪印乳業食中毒事件や牛肉偽装事件など、生命の基礎である食の安全性が大きく揺らぐ事態が発生していました。これまで意識することのなかった第一次産業が抱える課題の大きさを痛感し、課題の根幹にあるものは何なのか、どうすれば解決できるのかを考えていきたいと思い農業経済学科を選択しました。

ここでよかった!今の仕事につながる研究内容

私の所属していた比較農政学講座(現・農業環境政策学研究室)はおおらかな雰囲気の中、各人が自由にテーマを設定して研究を進めていました。私は日本農業の活路は高付加価値化にあるのではないかと考え、取り組みの一つであるグリーン・ツーリズムをテーマに選択。その現状や効果について調査研究を行う中で繰り返し指導されたことは、「フィールドに出て実態をつかむ、その上で調査研究を進める」という現場主義の姿勢でした。数々のステークホルダーと直接お会いし、現場の抱える課題や今後の展望について議論・検討を重ねて得た知識が、現在の地域活性化に向けた調査研究に活きていることはもちろんのこと、こうした研究プロセスが仕事を進める際の土台となっています。

日本総合研究所での仕事内容

主に官公庁から業務を受託し、地域活性化に資する調査・コンサルティングを行っています。政策のより効率的な実現に向けたケース・スタディや様々な事業計画策定・実行支援など、実際の業務内容は多岐にわたります。

これから進学する皆様へ

将来どのような職業につくにせよ、課題の解決に向けてどのようにアプローチしていくのか、自ら考える力が求められます。専門分野に移行してからの研究生活はまさにこの力を磨くのに打ってつけの時間です。よく学び、そしてよく遊んで充実した学生生活を送ってください。


ミーティング風景(写真左から2番目)。職場では主に「地域ブランドの構築」に取り組む