2022年
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第58回時計台サロン「農学部に聞いてみよう」開催

 北海道大学農学部・農学院・農学研究院では、札幌市時計台(正式名:旧札幌農学校演武場)において、時計台サロンを開催しています。
 札幌農学校演武場は、札幌農学校初代教頭クラーク博士が発案し、2代教頭ウィリアム・ホイラーが基本構想図を作り、開拓使工業局安田喜幸が設計監督した木造建築で、ここから新渡戸稲造、内村鑑三をはじめ多くの卒業生が旅立ちました。

 札幌農学校は現在の北大農学部です。私たちが受け継いできた札幌農学校の伝統をふたたび現在に甦らせるべく、その精神を受け継いだ著名な卒業生や現役の教育・研究者の講演を、広く市民の皆さんに公開することにしました。
 現在は、200万都市札幌の真ん中に位置する時計台です。北海道大学に脈々と流れる精神を感じとっていただき、21世紀の未来を考える場としたいと考えております。

 第58回として、8月23日(火)18時から『時計台サロン「農学部に聞いてみよう」』を時計台会場及びオンライン(Zoom)でハイブリッド開催いたしますので、ご興味のある方は是非ご参加ください。入場・視聴無料で、オンライン参加のみ申込みフォームから事前申込みが必要です。なお、時計台会場・オンラインともに人数に上限がございますので、以下をご確認ください。

【直接会場参加の場合】
・入場無料、申込不要です。新型コロナウィルス感染拡大防止のため、先着70名とさせていただきます。

【オンライン(Zoom)参加の場合】
・申込み期限:8月21日(日)まで
・視聴は無料、先着100名までとさせていただきます。以下のフォームより事前にお申し込みください。
 https://forms.gle/gQuSokBoajkiwM8T6

 なお、次回以降についても、このホームページでご案内いたしますので、どうぞご参照ください。

第58回テーマ「北海道農業は持続可能か」

 日本における食料生産地帯として発展してきた北海道農業は、特にこの50年で急速に近代化され、発展してきました。しかし、農業を取り巻く環境が世界的にも急激に変化する中、今後も発展を続けるには、「持続性」が重要なキーワードとなると考えられます。本企画では、主に北海道における酪農生産および食料供給の観点から、北海道農業の現状について整理し、どのように食料の生産と供給を続けていくのか話題を提供します。

講義1 「牛を飼う意義~草と牛乳の視点から~」
北海道大学大学院農学研究院 准教授 三谷 朋弘

 牛は本来、草を食べて生きていく動物です。しかし、現在の酪農では、餌の半分以上を海外から輸入された穀類に頼っています。このやり方が果たして持続的なのか、と疑問に思います。この視点から、酪農の本来の形、そこから生産される牛乳の特徴について、お話しします。そこから将来に向けてのヒントが得られると考えています。

講義2 「食べる権利・作る義務」
北海道大学大学院農学研究院 准教授 小林 国之

 国際情勢の変化の中で、食べるものをいかに確保するのか、ということの重要性が再認識されています。様々な食料品価格が上昇するたびにニュースでは街頭インタビューの「困りました」という声が流されます。もちろん、食料がいつでも安く手に入ることは大切なことで、それが当たり前の数十年間を日本は経験してきました。それが当たり前ではなくなりそうなこれからの社会において、北海道の農業は一体どのような役割を果たしていくことが出来るのでしょうか。食料主権というキーワードからそのことについて考えてみたいと思います。

司会:北海道大学大学院農学研究院 助教 鈴木 裕

ご興味のある方は是非ご参加ください!
※内容は多少変更になる可能性がございます。