2026年
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第78回時計台サロン「農学部に聞いてみよう」を開催

北海道大学農学部・農学院・農学研究院では、札幌市時計台(正式名:旧札幌農学校演武場)において、「時計台サロン『農学部に聞いてみよう』」を開催しています。

 なお、今年度も”皆勤賞”(4月・6月・10月・12月のサロンに出席カードを持参して出席)がありますので、出席カードをお持ちの方はお忘れのないよう、また、初めてのご参加ももちろん大歓迎です。    ※出席スタンプは講演会開始後30分以内までに来場した方が対象です。

 本学創基150周年である2026年に歴史ある時計台での講演会に参加してみませんか?皆様のご参加をお待ちしております。

第78回テーマ 木をみて 森もみる ー枯れ木や倒木からみえる世界ー 

日時:10月14日(水)18時から
場所:札幌市時計台ホール(札幌市中央区北1西2)                       

事前申込は不要です。入場無料ですので、お気軽に当日会場へお越しください。

【講演】
「科学者の目」
 講師:森本 淳子 氏(北海道大学大学院農学研究院 教授)
「絵描きの目」
 講師:平田 美紗子 氏(森林業漫画家・森林総合監理士)

———テーマ概要———–

「木をみて森をみず」――。視野の狭さを戒め大局観を持つことの大切さを説く欧米起源のことわざです。東洋にも「一葉目を蔽(おお)えば泰山(たいざん)を見ず」という故事成語があるように、人というものは目の前のことに心を奪われがちなのかもしれません。とはいえ、目の前の小さな出来事は、私たちに多くの物語を語りかけ広い世界へ誘うこともあります。甘い香りを放ち舞い散るカツラの葉、遠くから聞こえるキツツキのドラミング、朽ち木のコケから凛とたつエゾマツの芽生え… 身近な自然と向き合う科学者と絵描きが、木をみながら森もみる視座をご紹介します。テーマは「枯れ木や倒木からみえる世界」です。

森本氏:エゾマツやトドマツを育てる人工林と、人が手を入れない自然林との大きな違いは、枯れ木や倒木の量です。人工林では目当ての樹木を大きく育て収獲するために、枯れ木や倒木は邪魔なので撤去されるのに対して、自然林ではそのまま残置されるからです。では、枯れ木や倒木は、自然林でも役立たずなのでしょうか。森にとって、私達にとって、地球にとって、どんな意味があるのでしょうか。

平田氏:学生時代に調査で入った大雪の原生林、どんなに生き物で賑わっているのかとわくわくしていた私は、大量の倒木や立ち枯れした木々の姿に圧倒されました。現実の原生林は、巨木の亡骸が折り重なる死屍累々とした世界だったのです。しかし目をこらすと、その巨大な木の亡骸を苗床に、次の小さな命が育っている、輪廻転生の世界が見えてきました。森では全てのものに役割がある。私が描く絵の原点にもなった体験と、そこから生まれた数々の作品のお話しを、皆様にお伝えしたいと思います。


 札幌農学校演武場は、札幌農学校初代教頭クラーク博士が発案し、2代教頭ウィリアム・ホイラーが基本構想図を作り、開拓使工業局安田喜幸が設計監督した木造建築で、ここから新渡戸稲造、内村鑑三をはじめ多くの卒業生が旅立ちました。

 札幌農学校は現在の北大農学部です。時計台サロンは、札幌農学校の伝統と精神を次世代へと継承すべく、卒業生や現役教員による最先端の研究から身近な農学の知恵まで多彩な講演を提供し、大学と地域社会をつなぐ知の交流の場を目指しています。