食料供給を将来にわたり安定なものとするためには、農業と地球環境の両立が欠かせません。しかしながら、これまでの農業は、化学農薬を多用した高投入型の体系であり、環境への負荷が大きいことが指摘されています。将来にわたり、自然資本を持続的に利活用し、環境負荷の少ない食料生産を行うためには、化学農薬の低減に取り組むことが必要です。持続可能な生産・消費を求める動きがみられる中、化学農薬を低減した新たな農業体系を構築することは、道産の農産物の評価向上を通じ、北海道農業の活性化に寄与すると考えられます。

このような問題意識の下、IPM(総合的病害虫管理)の考え方に基づき、当研究室ではその中でも生物農薬の活用を中心とした防除技術の開発に取り組みます。これにより環境データの裏付けのもとで化学農薬の使用量低減を実現する総合的な病害虫防除技術の開発を進めます。


  • 株式会社クボタによる寄附講座です。
  • 農業データを最大限に活用することによる病害虫の早期予察システムや、散布量を最適化するための機械システム、生物農薬などを組み合わせ、総合的な病害虫防除技術を開発します。