研究内容

糖質酵素の構造/活性相関

糖質酵素の機能がどのような蛋白構造(構造因子;アミノ酸自身や配列などの部分的な構造体を指す科学用語)から発揮されるのかを立体構造をもとに解析する。従って、解析前に立体構造を知る必要がある。構造因子(あるいは、その候補)に対して置換・削除・挿入を行い、その役割を分子レベルから究明する。さらに、本作業により新規で優れた機能を有する糖質酵素を作製する(一例として次項に示す有用な糖質を生産する酵素がある)。

糖質の酵素合成

天然の糖質酵素や前項で述べた高機能化を施した糖質酵素を利用し、有用な生理作用・ナノ物性などを有する糖質を効率良く生産する研究を行っている。糖質酵素は、合成反応の一種である糖転移反応を触媒する。特に本作用をコントロールする構造因子の研究は重要である。その理由は、構造因子の改良により生成する糖質の結合・鎖長・収率を改善できるためである。具体的な生産対象は、オリゴ糖(単糖サイズが2〜9)・メガロ糖(10〜100)・多糖(100以上)・配糖体である。

糖質酵素の生理的な機能解明

糖質は生命活動において極めて重要であるので、生物種のほぼ全てが糖質酵素を保有する。一方、糖質酵素の性質は生物によって大きく異なる。生物自身が持つ特殊性や環境適応のためと推察できる。糖質酵素は細胞内や細胞外に見られるが、特に細胞外酵素はその影響を直接的に受け、性質の異なる幾つかのアイソザイムやアイソフォームとして存在する例がある。この例も含め糖質酵素の生理的な機能の解明は大切であり、研究対象としている。


研究室の特徴

研究室のゼミ:週に2回行われている(必要に応じてそれ以上の回数もあり)。文献紹介(単位になっている)と研究進捗である。英語で行われる。
特徴的な研究手法:最新の手法(プロテオーム的、分子生物学的、タンパク質工学的、生化学的、有機化学的な手法)
研究室全体の雰囲気:1ヶ月に2〜3回以上のコンパがある。明るく気さくな雰囲気。


業績

researchmap


メンバー紹介

研究員

学術研究員

  • Weeranuch Lang
    研究テーマ: 糖質の性質解明と利用

特別研究員

  • 熊谷 祐也
    研究テーマ: 水棲生物の糖質酵素の分子機構

OB・OGの進路

学部生はその殆ど(ほぼ100%)が大学院修士課程に進学する。修士課程修了後は主に食品関係に就職する。以下は「修士課程修了後の進路」を示す。

平成23年度進路

  • 研究室修了人数:3
  • 就職人数:2
  • 博士進学人数:1
  • 就職先:北海道ガス株式会社、キリンビール

平成24年度進路

  • 研究室修了人数:3
  • 就職人数:3
  • 博士進学人数:0
  • 就職先:株式会社 虎屋、宝酒造株式会社、日清フーズ株式会社

平成25年度進路

  • 研究室修了人数:1
  • 就職人数:1
  • 博士進学人数:0
  • 就職先:長谷川香料株式会社

沿革

1992年、農学部応用生命科学科に蛋白質機能工学研究室として設置された。初代教授は千葉誠哉先生である。千葉教授ご退官後の2001年に木村淳夫が教授となった。2006年に名称を現在の「分子酵素学研究室」とした。


連絡先

住所

〒060-8589 北海道札幌市北区北9条西9丁目 北海道大学 大学院農学研究院

電話・FAX番号

Tel 011-706-2808(木村)

メールアドレス

kimura*abs.agr.hokudai.ac.jp

研究室Webサイト

https://www.agr.hokudai.ac.jp/molenzlab/