個体の生命維持に影響を及ぼす化合物を”生理活性物質”と総称します。農薬であれ薬であれ毒であれ、その作用を発現するためには必ず生体内の四大構成成分であるタンパク質・核酸・糖質・脂質などの生体高分子に対し、正もしくは負の作用を引き起こすことにより効果が現れます。当研究室では農作物などから得られる天然物質や有機合成化学により調製可能な天然物質の誘導体などを用いそれらの生理活性作用機序を明らかにすることを目的としています。この達成のために、低分子化合物側からのアプローチや動・植物体側からのアプローチなど多角的な見地から作用機序解明を目指しています。そのため研究室に配属後、研究手法として有機合成化学、生化学、分子生物学といった多岐にわたる学問分野の基礎をしっかりと身につけていただくことに注力しています。
 近年は特に
  ・味覚受容体に作用する低分子化合物の活性発現機構を明らかとするための構造活性相関研究
  ・(農)薬の作用持続効果を指向した安定同位体導入法の開発
  ・低分子化合物の活性発現機構を研究するための新しい技術手法の開発
  ・農作物から得られる植物色素を積極的に利用した生体保護作用の検討
  ・微生物群を利用した有用産物の単離ならびにその増産の検討
  ・植物の環境ストレス負荷に対する植物色素の機能解明と環境ストレスに強い植物の開発
 等を展開しています。

 これらの研究を通して実験手法の取得のみならず、(就職活動などにも応用可能な)状況(ゼミ、学会発表、論文投稿など)に応じたプレゼン能力の育成を常に心がけています。

 修士修了後の就職先については応用生命科学科の他の研究室と同様の部分もありますが、特筆すべきとして化学、農薬、食品(添加物)系の会社の多いことが挙げられます。
 博士後期課程に進学される方にはアカデミックポジションに就くために自分自身の研究のみならず、他の学生さんの研究を含め、研究室全体のマネージメント能力も積極的に学んでいただきます。




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