当研究室の研究テーマは「環境資源の持続的な利用」、「生物多様性の保全」、「生態系の再生」です。 フィールド調査、室内実験、コンピューター解析などの多様なアプローチを用いて、環境資源の持続可能な利用と生物多様性の保全を研究しています。土地利用、持続可能性、資源利用、景観生態学、保全生態学が研究室で共有されているテーマのキーワードです。現在、空間的な生態系の連結性や自然・人為攪乱、地形や土地利用が生物多様性の維持に果たす役割、河川改修に伴う水辺生態系の変化、都市における生物の分布などの研究を行なっています。


研究室の日頃の様子

教員2名、学部生と院生合わせて30人程度の大きな研究室です。ゼミは不定期に学生が主催しており、自由な雰囲気が特徴です。対象生物(木本、草本、シダ、昆虫、魚類、両生類、鳥類、哺乳類)や用いる手法(植生調査、同位体分析、GIS解析、衛星画像解析、統計解析)、対象スケール(林分、景観、北海道、全国)は多岐にわたり、研究テーマも多様です。それゆえに学生には率先して自らの研究を切り開く自主性が求められます。トップジャーナル(Nature、Science、PNAS)に掲載された論文を紹介・議論する「お茶会」と、投稿論文の進捗状況を報告する「論文報告会」を2か月に1回のペースで行なっています。また、年1回研究室全体で学生の調査地やテーマを決めて現地を巡る、通称キャラバンを行っています。




進学先

当研究室(修士課程及び博士課程)、京都大学(博士課程)、アラスカ大学(博士課程)

研究機関

森林総合研究所、林業試験場、土木研究所、北海道大学、他大学

官公庁

環境省(技術職)、国交省(技術職)、北海道庁(技術職)、福島県庁(技術職)

民間企業

三井物産株式会社、トヨタ自動車、王子製紙株式会社、小泉製麻株式会社、三菱マテリアル不動産 等



当研究室は、かつて「森林経理学」研究室と呼ばれ、林学第1講座として発足し、主に林業経営に関する物的・技術的側面からの研究を行ってきました。その後、森林施業計画に必要な知識を提供する実学としての内容を高めるため、前教授であった和孝雄教授が研究室名を「森林施業計画学」に変更しました。和教授の退官後、2000年に現在の中村太士教授が就任し、木材・森林資源のみならず、河川や湿地など、様々な生態系が生み出す自然の恵み(サービス)に関する研究が進められました。2006年4月、農学研究科の改組改編により、教員の所属組織としての農学研究院と学生の所属組織としての農学院が設置されました。この際、当研究室の名前を「森林施業計画学」研究室から、生物多様性と生態系サービスの保全・管理を考える「森林生態系管理学」研究室に変更しました。また2019年4月農学研究院改組に伴い、森林のみならず河川や湿地などの生態系のつながりも扱える「生態系管理学」研究室に名称変更し、現在に至っています。


生態系管理学研究室 大部屋(011-706-2522)

研究室サイト

http://harunirehp.wixsite.com/forman