自然災害(斜面災害・土石流災害・洪水災害・火山災害)の予知軽減

河川流域における土砂災害を予知軽減し、生物資源の生産環境を守る技術を解明する。また、火山泥流・火砕流の観測や実験を行い、火山災害の軽減対策を提案する。さらに、これらの知見を生かして、様々な防災教育教材の開発を行う。

河川流域の土砂動態

斜面崩壊によって河川に流入した土砂が、その後河川をどのように移動していくか、その仕組みを解明する。仕組みの解明には、小規模・中規模・大規模の視点をもって研究に携わることが重要である。

  1. 小規模の視点:高水時の山地河川の河床構造(瀬淵)の変化
  2. 中規模の視点:網状流・蛇行などの河川形状、また扇状地のサイズの変化
  3. 大規模の視点:土地利用の変化や、台風により地表面が攪乱された後の、流域内の土砂生産・輸送・堆積域の変化

荒廃地の修復(沙漠から森林へ)

火山山麓や海岸のような自然条件の厳しい環境での荒廃地において、植生の侵入や発達プロセスを解明し、砂漠化の防止・荒廃地の修復に生かす。

水資源の涵養

火山噴火等による大規模地表攪乱の後の植生侵入が、水資源の涵養へ及ぼす影響を解明する。

主な研究テーマ

  • 自然災害(水土砂災害・火山災害)の予知軽減
  • 荒廃地の修復
  • 河川流域の土砂動態
  • 水資源の涵養

研究室の目標は人間活動に伴って発生する①地表面の変動を解明し、②自然災害を軽減し、③河川・荒廃地の修復技術を開発することです。人の命と財産を扱う分野で、農学部のみならず大学でも、最も重い課題を解決しなければなりません。そのため、野外調査と実験とコンピューター解析など、様々な最先端技術を取得することになります。重い課題を背負っている反面、研究室はとても明るく家族的です。国内や海外の野外調査で、様々な人との交流もできます。世界を相手に、一生かけてできるやりがいのある仕事です。