寒地大規模畑作研究ネットワーク

省力技術およびICTを活用した精密農業の実証

十勝・オホーツクスマート農業コンソーシアム

プロジェクト名

「寒地畑作を担う多様な経営体を支援する省力技術およびICTを活用した精密農業の実証」


参画機関

農研機構北海道農業研究センター、農研機構農村工学研究部門、北海道立総合研究機構十勝農業試験場、帯広畜産大学、(株)ズコーシャ、サークル機工、日本製粉(株)、日本甜菜製糖(株)、ヤンマー(株)、東洋農機(株)、JAめむろ、JA鹿追町、JA士幌町、JAつべつ、十勝農協連、(株)シノハラ、笹川北斗農場、(有)すばる

協力機関

北海道十勝農業改良普及センター、網走農業改良普及センター、芽室町・鹿追町・士幌町・津別町の複数の農業経営体の皆様

背景

競争力の基盤である輪作の危機的状況

現在、国産のばれいしょ、砂糖原料(てん菜)、小麦の生産の7〜8割を北海道が占めています。しかし、北海道では収益性の高い根菜類の作付面積が減少傾向にあり、その生産が国内需要に十分に応えられない状況が続いています。特に、小麦については大口実需への供給拡大が必要となっています。
競争力の基盤である輪作の危機的状況

農家数減少とさらなる規模拡大

農家戸数の急激な減少が続くとともに、1戸当たりの経営面積は拡大を続けています。特に大規模化が進む北海道十勝地域では、2020年に1戸当たり40haに達すると予測されています。こうしたなか、大型機械化に伴うオペレータ不足と技術の低下が大きな課題となっています。
農家数減少とさらなる規模拡大

北海道の輪作体系の技術的な課題

小麦、てん菜、ばれいしょ、豆類といった北海道の輪作体系において、以下のような課題に直面しています。

  • 小麦品質の安定化(タンパク質含有率標準偏差1%)
  • てん菜の省力的な収穫体系(狭畦栽培体系の普及)
  • ばれいしょ種いも生産の効率化(小粒規格の歩留まり1割向上)
  • 作業支援組織の低料金化を実現する作業体系の確立
  • 畑作法人における規模拡大対応技術の導入による省力化・低コスト化
  • 精密農業技術の精度向上と情報統合(1割増収、施肥1割減少)
  • ITCトラクタの汎用利用
  • ロボットトラクタの普及導入

本プロジェクトでは、作付面積50ha前後の家族経営体、100ha規模の法人経営体を対象に、最終目標を「経営体の所得1割増加」とし、支援体制強化のため、省力技術およびICTを活用した精密農業の実証を行っています。